ペーパーレス金属フィルター

金属フィルターとは

ハンドドリップする際に欠かせないコーヒー道具の一つがコーヒーフィルターです。コーヒーフィルターの素材や材質は大きく3種類に分けることができます。

ペーパー
金属
ネル(布)

今回は美味しいコーヒーを飲むための金属フィルターについて掘り下げてみます。

１．金属フィルターとは

金属の素材でできているフィルターのことで、メタルフィルターやステンレスフィルター、ペーパーレスフィルターと呼ばれることもある。カタチは台形型と円錐形があり、フィルターに直接コーヒー粉を入れて、その上からお湯を注いで淹れる。

円錐型

台形型

台形型と円錐型で、コーヒーの味は変わるのか？
結論から言うと、変わります。詳しく知りたい方は「コーヒードリッパー円錐と台形の違い」をご覧ください。

メリット

コーヒーオイルを抽出できる
最大のメリットはペーパーフィルターでは抽出しにくい「コーヒーオイル」が抽出されやすくなることです。ペーパーフィルターではコーヒーオイルをペーパーが吸い取ってしまいますが、金属フィルターでは、吸収しないのでそのまま落とすことができます。コーヒーオイルをハンドドリップでも味わいたいという人にはオススメのフィルターとなります。
ペーパーレスでエコ
フィルターに紙を使わないので、ゴミが減ってエコです。
ランニングコストがかからない
ペーパーフィルターですと、紙がなくなればその都度買い足す必要があります。しかし、金属フィルターではその必要がなく、ランニングコスト不要で半永久的に使い続けることができます。
見た目がオシャレ
金属フィルターは見た目がオシャレなものが多いです。シルバーやゴールドで高級感も演出されます。雰囲気も含めてコーヒーを味わいたいときにはオススメです。

デメリット

１．洗うのが面倒
最大のデメリットはコレでしょう。ペーパーフィルターはそのままゴミ箱にポイできますが、金属フィルターはそうはいきません。よく洗う必要があります。よく洗わずにコーヒー粉が目詰まりを起こしたままにしておくと、次にコーヒーを淹れる際に味に影響が出てしまいますし、清潔ではありません。使うごとにきちんと洗うことが大切です。

２．コーヒーの微粉が混入しやすい
金属フィルターではペーパーに比べて目が荒いので、コーヒーの細かい粉（微粉）も一緒に落ちやすくなります。微粉はコップの底にたまります。飲むととても苦いので、飲まない方が賢明です。また、ミルクを入れたり砂糖を入れる際はかき混ぜると思うのですが、かき混ぜた後すぐに飲むと微粉も一緒に口に入る可能性が高いので、ちょっと舌触りに粉っぽさを感じることがもあります。それが嫌な方は、少し落ち着かせてから飲むと良いでしょう。

しかし、ペーパーフィルターに比べて、コーヒーそのものの味わいをダイレクトに味わえるのは魅力です。

網目の違い

金属フィルターも各メーカーごとにその作りが異なります。分かりやすい違いでいうと、フィルターの形状が大きく違います。台形型と円錐型ですね。もう一つの違いはフィルター構造です。分かりやすいのが目の細かさの違いです。目がメッシュになっていると比較的細かくなります。細かいほど微粉が落ちにくくなります。また、下記のようなダブルメッシュ構造という金属フィルターもあり、その構造によってはほとんど微粉が落ちないようです。

ダブルメッシュ構造のフィルター

ペーパーフィルターと比較して、フィルター自体がシステマチックというかより科学的に作られているものが多い印象があります。よって、購入する際は、フィルターの構造に注目して比較してみるといいです。各社の強みを打ち出している部分になりますので。

ハンドドリップで抽出時の注意

お湯を注ぐ際、気をつける点があります。フィルターにお湯がかからないように注いでください。なぜか？コーヒー成分が抽出されていない単なるお湯がそのまま落ちるからです。つまり、コーヒーの味が薄くなります。

コーヒー粉の上にだけお湯を注ぐようにしましょう。そのためには、細口のコーヒー専用のポットで注ぐことをおすすめします。普通のポットで淹れると、ドバっとお湯が出てしまい、フィルターにもかかってしまう可能性が高いからです。

金属フィルターで抽出されるコーヒーの味

ペーパーフィルターで抽出される味が「スッキリ」であるならば、金属フィルターは「風味が強い」コーヒーになります。コーヒーの味を強めに感じることができます。フレンチプレスまではいかないのですが、コーヒーの味をダイレクトに味わっている感じがします。これはコーヒーオイルが抽出できていることが風味に大きな影響を与えていると言えます。

一度ペーパーフィルターと飲み比べてみるのが一番分かりやすいでしょう。

金属フィルターで淹れた場合は、ペーパーフィルターと違って好みが結構分かれるようです。コーヒーオイルが苦手だと感じる人もいるでしょう。ペーパーフィルターでは万人受けしやすいコーヒーが抽出できますが、金属フィルターでは個性的なコーヒーが抽出できます。よって、その個性的な味わいが好きな人には、たまらなく美味しく感じるコーヒーになるでしょう。

仕事中の金属フィルター

さて、コーヒーをビジネスツールとして活用する場合に、金属フィルターを用いることはどうなのでしょうか？

残念ながら得策とは言えません。なぜならば、デメリットでも挙げたように、片付けに非常に手間がかかるためです。忙しい仕事中に、洗うことに時間を取られてしまうことになります。休憩中でも洗う時間がある分、休憩時間が減ります。そう考えると、仕事中に金属フィルターを使ってドリップすることは効率的ではありません。

よって、プライベート用のコーヒーを飲む際に使うと良いでしょう！